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35話 変態が死にかける。

作者: satomi
last update 最終更新日: 2025-05-26 08:07:33

翌日の教室は何だよ、変態が煩かった。変態は進学しないのか?

「いやぁ、夏服は爽やかだね。でも、サックス吹くじゃん?色気が出てくる何でだろう?音から色気が出るのかな?」

俺にはわからない世界だ。

「違うと思う」

おおう、一刀両断。バッサリいきましたな。

「スリットもなかったし、爽やかに終わったねぇ。だけど、色気あるんだよね。変態の言う通りなんだけどさ。音から色気ってのはないでしょ?」

それはないでしょ?

9月も全国模試があった。結果は14位。まぁ、俺的にはいいやって感じだったんだけど…。

「順位が落ちちゃいまちたねー。ママにしかられちゃいまちゅか?」

変態が絡んでくる。面倒だな。

俺の脚で死ぬほど鼻血を出してた分際で!!と思ってしまう。

「そんなに絡む価値もないわよ。そんなあんたは?」

「へ?俺?受けてないもん。俺は家業継ぐから、進学希望じゃないし」

変態が家を継ぐのか……。大丈夫か?

イライラしてるのに男バージョンの撮影か…。

うーん、パイプ椅子に座って、上半身裸で、PCにジムの会員情報打ち込む感じにしようか。

もちろん打ち込んでいるのは歌詞。

見よ!俺の背筋!って感じで。

曲は最近の曲にしよう。

翌日の教室、女子が騒いでいるまたか。

「『T』様は背筋も美しいのね。あのガッチリとした体形なら抱かれたい芸能人1位なのもわかるわ~♡」

「歌、相変わらず上手いよな」

「「当然でしょ?」」

「後姿だけだったけど、間違えなく『T』様よ。腹筋に続いて背筋も素敵~♡」

「筋肉に素敵とかあるのか?」

変態は本当に脚以外淡白な反応だな。

「ありまくりよ。あんたの好きな脚に筋肉がついたらどうするの?」

「ショックで旅に出るかも……」

俺は一瞬、ガッシリとした脚を公開しようかと思ってしまった。

10月も全国模試あるけど、順位でクラスのやつら相手にするの面倒だなぁ。

うーん、予定より早いが少しづつ『T』に近づくか?まずは姿勢だな。

翌日から、俺は姿勢をよくした。それだけでちょっと周りの反応が違った。

「ちょっと、なんなの?いつもの陰キャが猫背矯正したの?矯正しただけでなんかちょっとイケメンに近づいてるんだけど?」

マジか?姿勢だけなんだけど?髪型はもっさりしてるし、黒縁眼鏡だけど?姿勢って大事なんだなぁ。

うーん、イケメンのインテリかぁ。悪くないな。

「所詮は陰キャだろ?今日だって早く帰
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